ADiXiとサイバーセキュリティ総研が戦略的パートナーシップを締結
アディクシィ株式会社(以下、ADiXi)と株式会社サイバーセキュリティ総研は、サイバーセキュリティ分野における戦略的パートナーシップを締結したことを発表しました。この提携は、企業のセキュリティ強化と、業界全体のセキュリティレベル向上に大きく貢献することが期待されます。

なぜこの提携が生まれたのか?背景にあるセキュリティ課題
サイバー攻撃の高度化と人材不足
近年、サイバー攻撃はますます高度化し、その手口も巧妙になっています。企業にとってセキュリティ対策はもはや避けて通れない喫緊の課題です。しかし、この重要な分野において、多くの企業が「セキュリティ人材の慢性的な不足」という大きな壁に直面しています。
具体的には、高度な専門知識を持つセキュリティ設計者と、その設計を現場で実際に導入・運用できる人材の両方を確保することが非常に難しい状況です。セキュリティ設計の専門企業は存在しても、現場での実装力を持つ企業は限られており、このギャップが業界全体の課題となっていました。
設計と実装のギャップ
高度なセキュリティ設計がなされても、それが現場でスムーズに導入・運用できなければ意味がありません。理論と実践の間には、しばしば大きなギャップが存在します。今回の提携は、この業界課題を解決するためのまさに理想的な補完関係を築くものです。
両社の強みを融合する理想的な補完関係
ADiXiは、AIやクラウド、そしてセキュリティといった成長領域に注力し、テクノロジーのプロフェッショナル集団として急成長を遂げています。豊富な技術リソースと実行力を持つADiXiは、セキュリティ分野への本格参入を進めていましたが、より高度なセキュリティ要件を伴う案件への対応には、さらなる専門知識と実務経験が求められていました。
一方、サイバーセキュリティ総研は、ホワイトハッカーも在籍する高度なセキュリティ専門企業です。SOC・テクニカルサポートの自動化設計・構築・運用支援や、事業会社向けのセキュリティコンサルティング・業務代行を専門としています。しかし、高度な専門人材を擁する一方で、組織規模の制約から大規模案件への対応に課題を抱えていました。
この両社の強みを掛け合わせることで、「セキュリティの専門性」と「実行力のあるテクノロジスト集団」という理想的な組み合わせが実現します。これにより、高度かつ現場目線でのセキュリティ整備が、より多くの企業に提供できるようになるでしょう。

提携によって実現する3つの主要な取り組み
今回の戦略的パートナーシップにより、ADiXiとサイバーセキュリティ総研は以下の3つの主要な取り組みを進めていきます。
高度セキュリティ案件への共同対応体制
両社の提携により、高度なセキュリティ案件に対する共同対応体制が構築されます。具体的な役割分担は以下の通りです。
| 担当企業 | 役割 |
|---|---|
| サイバーセキュリティ総研 | 要件定義、セキュリティアーキテクチャ設計、技術監修(上流・専門領域) |
| ADiXi | PM/PMO、運用オペレーション体制構築、継続的な保守(実装・運用領域) |
この体制により、以下のような高度なセキュリティ案件への対応が可能になります。
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SOC(セキュリティオペレーションセンター)の構築・運用自動化
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EDR・SIEM等を活用したセキュリティ監視体制の整備
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インシデントレスポンス体制の構築とフォレンジック調査支援
大規模セキュリティチームの組成と事業拡大
これまでサイバーセキュリティ総研は、その高度な専門性にもかかわらず、組織規模の制約から大規模案件への対応が限定的でした。ADiXiとの連携によって、案件規模に応じた柔軟なチーム編成が可能となり、これまで対応が難しかった大型プロジェクトにも参画できる体制が整います。これにより、「高度なセキュリティ設計」と「現場目線での運用実装・自動化」を両立したサービスが、より多くの企業へ提供されることになります。これはまさに、業界のニーズに応える画期的な進展です。
セキュリティ人材育成ラボの展開
ADiXiはこれまで、AI領域やクラウド領域で実践的なスキル習得の場として、ラボ型の人材育成プログラムを提供し高い評価を得てきました。今回の提携では、サイバーセキュリティ総研が持つセキュリティ人材育成のノウハウを活かし、セキュリティ領域のラボを立ち上げます。
今後、ADiXi在籍のテクノロジスト向けには、以下のトレーニングプログラムが実施される予定です。
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EDR(Endpoint Detection and Response)インシデント解析トレーニング
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デジタルフォレンジックトレーニング
これにより、セキュリティ分野の専門家がさらに増え、業界全体の底上げにも繋がることが期待されます。
今後の展開:セキュリティ業界の未来を切り拓く
具体的な推進計画
両社は本提携を通じて、以下の取り組みを積極的に推進していく予定です。
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複数の大型セキュリティプロジェクトの共同受注・遂行
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ADiXi社テクノロジストへのセキュリティ実践トレーニングの実施
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セキュリティラボの本格稼働とトレーニングプログラムの開始
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セキュリティ自動化ソリューションやマネージドセキュリティサービスの共同開発
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共同セミナーやホワイトペーパーの発行を通じた、セキュリティベストプラクティスの普及
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互いの顧客基盤への相互紹介体制の構築
「セキュリティ × 自動化 × 人材育成」で目指すもの
今後は、「セキュリティ × 自動化 × 人材育成」をキーワードに、企業におけるセキュリティ水準の底上げと、テクノロジストのキャリア価値向上の両立を目指していくとのことです。この取り組みは、日本の企業が直面するサイバーセキュリティの課題解決に、強力な一歩となるでしょう。
企業情報
アディクシィ株式会社
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 社名 | アディクシィ株式会社(英文:ADiXi, Inc.) |
| 所在地 | 東京都新宿区新宿4-3-15 レイフラット新宿2F |
| 代表者 | 代表取締役社長CEO 金沢 大輝 |
| 設立 | 2022年10月 |
| 資本金 | 1億円 |
| 従業員数 | 312名(2025年12月時点) |
| 事業内容 | テクノロジーコンサルティング&ソリューション事業、セールスイネーブルメント事業 |
| Web | https://adixi.co.jp/ |
株式会社サイバーセキュリティ総研
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 社名 | 株式会社サイバーセキュリティ総研 |
| 所在地 | 福岡県福岡市中央区大名2丁目6-11 |
| 代表者 | 代表取締役 山口 啓 |
| 設立 | 2018年創業(法人化2023年2月) |
| 事業内容 | セキュリティ人材の育成・紹介、SOCラボの提供、セキュリティ製品の開発、セキュリティ業界のマーケティング支援、セキュリティ診断 |
| Web | https://csri.co.jp/ |
