ロボットハンドの長年の課題「臨機応変さ」とは?
私たちが普段目にする多くのロボットは、実は「指示された通り、あるいはプログラミングされた通りの軌道を正確になぞって動くことしかできない」のが一般的です。そのため、対象物が指定された場所から少しでもずれていると、うまく掴めなかったり、最悪の場合、ロボット自身が故障してしまうリスクもありました。このような状況下で、周囲の状況を読み取り、柔軟に対応する「臨機応変なピッキング」は、産業界において長年の課題とされてきました。
「Think Hand Proto-1」が実現する「協奏」
Thinkerが今回発表する「Think Hand Proto-1」は、この課題に一石を投じるものです。触覚、力覚、視覚といった多様な感覚を統合する高度なセンサーシステムと、人間のティーチングからロボットハンドが自ら洞察し学習する独自のシステムを組み合わせています。これにより、ロボットハンド自身が教わった動作を解釈し直し、まるで人間のように臨機応変に実践する「協奏」を実現しました。これは、ロボットが単なる道具ではなく、人間のパートナーとして機能する、新たなロボットハンドのあり方を提案するものです。

国際ロボット展での実演内容
「2025国際ロボット展」の会場では、「Think Hand Proto-1」をユニバーサルロボティクス社の協働ロボットに搭載し、以下の3つの高難度な動作を実演する予定です。これらのデモンストレーションを通じて、Think Hand Proto-1の優れた能力と柔軟性が紹介されることでしょう。
| 実演内容 | 特徴 |
|---|---|
| 不安定な場所からのピッキング | ティッシュペーパー上に置かれたコインを、紙を破らずにつまみ上げます。 |
| 俊敏で器用なピッキング | 最大50g未満の接触度合いで、わずか2秒程度で対象物をピックアップします。 |
| 組立作業(型にはめこむ動作) | 人の手作業に近い“押し込み”を自律的に行い、部品を型にはめ込みます。 |
また、顧客導入が進む協働ロボットパッケージ「Thinker Model A」も展示され、Thinkerの進化する協奏テクノロジーを体験できる貴重な機会となります。
Thinkerが目指す「ロボットハンドの民主化」
Thinkerは、高度な専門知識がなくても誰もが簡単に扱えるロボットハンドの開発に積極的に取り組んでいます。同社は「ロボットハンドの民主化」を通じて、さまざまな産業の底上げに貢献していくことを目指しています。
「2025国際ロボット展」Thinkerブースの概要
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日時: 2025年12月3日〜12月6日 10時00分~17時00分
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場所: 東京ビッグサイト E5-23(東5ホール)
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主催: 日本ロボット工業会・日刊工業新聞社
株式会社Thinker 会社概要
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名称: 株式会社Thinker
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住所: 〒541-0056 大阪府大阪市中央区久太郎町4丁目1−3 大阪センタービル6F-188
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代表者: 代表取締役兼CEO 藤本 弘道
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設立: 2022年8月
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企業説明: 人とロボットが協奏し、互いに高めあいながら進化していける社会を目指し、自ら考えて判断するロボットハンドの開発に取り組んでいます。
関連リンク
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「手先のイノベーション」を起こせ、産業用ロボットの可能性開く赤外線型の近接覚センサー(MONOist 2023年10月19日)
https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2310/05/news002.html -
動作時の死角を補う第六感センサー、独自のハードとAIで透明物体も逃さない(日経クロステック 2022年9月13日)
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02183/00002/ -
ロボットの視覚・触覚を補う“第六感”、阪大小山助教が開発「近接覚センサー」(日経クロステック 2022年2月28日)
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/nmc/18/00011/00158/ -
小山佳祐公式サイト
https://kk-hs-sa.website/
