Google DeepMindが発表したGemini 3 Proが話題になっています。
ベンチマークの数値だけを見れば確かに優秀なのですが、実際の使い勝手はどうなのでしょうか。
数字だけでは見えてこない、リアルな性能や得意分野を知りたいと思いませんか。
今回は、ゲーム制作からビジネス利用、日常的な悩み相談まで、幅広いシーンでGemini 3 Proを試してみました。
21の具体的な使用例を通じて、このAIモデルの真の実力と特徴をお伝えします。
ぜひ最後までご覧ください。
インタラクティブコンテンツ制作での実力
パーティクルシミュレーションの自動生成
おまかせで作成を依頼したところ、カーソルやクリックに反応する美しいパーティクルシミュレーションを一発で生成してくれました。
パラメーターの調整も可能で、視覚的に楽しめるクオリティに仕上がっています。
エイム練習ゲームの作成と修正
最初に作成したバージョンではクリックの反応に問題がありましたが、修正を依頼するとすぐに対応してくれました。
デザインも洗練されており、エフェクトも気持ちいい仕上がりです。
判定も優しめの設定になっていて、ユーザーフレンドリーな設計になっています。
3D表現の可能性
ゲームキューブ風の3Dオブジェクトを依頼したところ、バグもなく一発で生成できました。
回転、平行移動、ズーム機能も実装されており、光の反射表現も自然です。
見た目のクオリティも高く、3D表現においても十分な実力を持っていることが分かります。
物理演算と複雑なシミュレーション
スイカ破壊デモの完成度
クリックでスイカが割れる破壊表現を試してみました。
ダメ元で依頼したのですが、これも一発で実装してくれました。
破片が地面でバウンドする物理演算まで含まれており、破壊表現としての完成度は予想以上です。
歴史シミュレーターの機能性
関ヶ原の戦いを超激風に再現してもらいました。
一手ずつ進める機能と自動再生機能が実装されており、見ていて面白いシミュレーターになっています。
歴史的な正確性については検証していませんが、機能としてはしっかり動作しています。
ヴァンパイアサバイバー風ゲームの実装
特に指定していないにもかかわらず、経験値とレベルアップの要素まで実装してくれました。
ただし、敵が強すぎてゲームオーバーにできないというバランス面での課題もあります。
こうしたゲームバランスの調整は、追加のプロンプトやゲームエンジンでの作業が必要になるでしょう。
伝統的なゲームと音楽ツール
将棋の実装における課題
見た目は非常に良い感じに仕上がっていますが、盤面が隠れる表示上の問題がありました。
また、判定がバグってコマのクリックが難しく、途中で進行不能になってしまいます。
複雑なルールを持つゲームを一発で完璧に作るのは、まだ難しいようです。
シンセサイザーの再現性
GPT-4oの時にも試して高評価だったシンセサイザー制作を、Gemini 3 Proでも試してみました。
波音にも対応し、波形表示も実装されています。
シンプルなプロンプトでこのレベルのツールが作れるのは驚きです。
デザインも本格的なシンセサイザーらしい雰囲気になっています。
Webデザインとコンテンツ制作
レトロゲーム機の歴史サイト
世界初のゲーム機から現代までを辿るWebサイトを作成してもらいました。
可愛らしいデザインで、各ゲーム機を意識した配色になっているのがおしゃれです。
レイアウトもバランスが良く、情報の見せ方も工夫されています。
動画台本の自動生成
以前紹介したブラウザに関する台本を元に、別のテーマで台本を作成してもらいました。
元の台本の雰囲気を引き継ぎつつ、それっぽい内容になっています。
ただし、元台本に引っ張られて不自然な表現も一部見られるため、そのまま使用するのは難しいでしょう。
それでもGemini 2.5と比較すると、日本語の質は向上している印象です。
リサーチ機能の精度検証
ゲーム業界の都市伝説調査
真実とデマを混ぜて、ゲーム業界の都市伝説を調べてもらいました。
アタリのゲームが大量に埋められた事件については、真実と認定されました。
実際の埋設本数は72万8000本とされていますが、その詳細まで言及してくれればより良かったかもしれません。
ファイナルファンタジーの名前の由来
「会社最後の作品になるかもしれないからファイナルファンタジーと名付けた」という有名な話は、実は都市伝説だと指摘されました。
確認してみると確かにその通りで、坂口博信氏は「Fで始まる単語なら何でも良かった」と語っています。
こうした細かい事実確認ができるのは便利です。
NintendoとSonyの共同開発
かつてNintendoとSonyがゲーム機を共同開発していたという話も事実と判定されました。
調べてみるとPlayStation開発の前段階の話で、実際にあった出来事のようです。
一方、「プレイすると精神に異常をきたす」とされるゲーム「ポリビアス」については、デマと正しく判定されました。
企画立案とプレゼンテーション支援
YouTubeチャンネルのアイデア出し
チャンネルの過去動画を分析した上で、今後の動画企画を提案してもらいました。
実際に存在する動画をきちんと把握した上でのアイデアで、方向性も良い感じです。
YouTube事業を持つGoogleの強みが活きており、動画の要約なども可能です。
台本からスライドへの変換
先ほど作成した台本をスライド化してもらいました。
最初は英語で出力されてしまいましたが、日本語にするよう依頼すると対応してくれました。
内容も台本に沿っており、多少の調整は必要ですが、たたき台としては十分です。
何より、Googleスライドにエクスポートできるのが大きなメリットです。
ホワイトボード図解の作成
台本の内容をホワイトボードに書いた風に図解してもらう機能も試しました。
最初は全く関係ない「Comet Lake」というIntelのマイクロプロセッサの話になってしまいました。
そこで一度台本をCSV形式で要約してもらい、その内容を基に再度作成してもらうと、今度はちゃんとブラウザの話になりました。
漢字も読める状態で表示されており、視覚的な理解を助けるツールとして使えそうです。
官公庁風のポンチ絵作成
話題になっていた官公庁が作るパワーポイント資料、いわゆるポンチ絵の作成も試してみました。
参考資料も渡してみましたが、期待したほどの再現度ではありませんでした。
もっと試行錯誤すれば改善できる可能性はありそうです。
動画理解能力のテスト
音声付き動画の解析
以前公開したGPT-4oに関する動画をアップロードして、内容を理解できているかテストしました。
結果は予想以上に素晴らしく、動画内のセリフを引用しながら正確に解説してくれました。
無音動画での視覚理解検証
音声認識だけでなく視覚的な理解もできているか確認するため、無関係な映像を並べた無音動画を作成しました。
短いクリップの繋ぎ合わせであることを理解し、秒数も正確に把握していました。
「ExcelでBad Appleを再現」という内容も正しく認識しており、映像自体をちゃんと理解できています。
最後のクリップに絞って時系列で解説してもらったところ、詳細まで把握できていることが分かりました。
日常的な用途での使用感
悩み相談での応答比較
運動習慣が続かないという悩みを相談してみました。
GPT-4.1 Thinkingとの比較も行いました。
Geminiは真面目で丁寧な印象、GPTは口語的で親しみやすい印象です。
どちらも「目標を下げる」という同じようなアドバイスですが、ニュアンスが異なります。
文章量はGPTの方が多く、「自分ディスを減らす」「どしたん話しこか」といった表現が特徴的です。
個人的にはGPTの方が好みですが、簡潔な回答を好む人にはGeminiが合うかもしれません。
以前のGeminiは日本語がおかしいことがありましたが、今回は日本語対応能力が向上している印象です。
キャラクターロールプレイの実験
カスタム指示で厳しい激励をする魔王キャラを設定してみました。
ただし、最初の表現ではポリシー違反で保存できず、表現を変える必要がありました。
リングフィットが続かない相談に対して、厳しくも愛のある回答をしてくれました。
同じ設定でGPTも試したところ、こちらも長文で、優しさが捨てきれていない印象です。
具体的なアクションプランが多いのはThinkingモデルの特徴かもしれません。
ロールプレイには通常モデルの方が向いている可能性があります。
特徴的な機能の紹介
ビジュアルレイアウト機能
専用のUIで雑誌のような見た目で回答してくれる機能です。
旅行先を探す際など、タブを切り替えて地域ごとのおすすめを表示できます。
フォームに回答するとさらに絞り込んでくれる仕組みになっています。
ただし回答に1分ほど時間がかかるのが難点です。
試験的な機能とのことですが、ゲーム探しなど様々な用途で使えそうです。
ベンチマーク結果の注目点
人類最後の試験での高得点
超難関とされる数学問題「人類最後の試験」で、ツール使用なしで37.5%のスコアを記録しています。
これは優秀な教授や数学者が作成した極めて難しい問題です。
ScreenSpot Proでの圧倒的な成績
PhotoshopやExcelなどの実アプリ画面を理解する能力を測るScreenSpot Proで、他モデルを大きく上回るスコアを獲得しています。
GUI操作系のエージェント用途での活躍が期待できます。
他のAIモデルとの位置付け
Claudeの新モデル登場による状況変化
実はこの検証中に、Claudeから新しいモデルが発表されてしまいました。
話題性では若干タイミングを逃した感はありますが、Gemini 3としては最新モデルです。
Geminiの独自性と強み
Geminiには独自の機能や他のGoogleサービスとの連携という強みがあります。
戦っているフィールドが異なる部分もあるでしょう。
会話の乗りや雰囲気は実際に使ってみないと分からない部分が大きいため、日常用途なら自分の肌に合うものを選ぶのが良さそうです。
個人的には調べ物や日常会話ではGPTの方が好みですが、Geminiも確かにすごいモデルです。
まとめ
Gemini 3 Proを21の実例で検証した結果、多くの分野で高い能力を発揮することが分かりました。
特に3D表現、物理演算、動画理解、GUI操作理解といった分野での性能は注目に値します。
一方で、複雑なルールを持つゲームの実装や、日本語での会話の自然さについては、まだ改善の余地があるかもしれません。
ベンチマークの数値だけでなく、実際の使用感やニュアンスの違いを知ることが、AIツール選びには重要です。
用途や好みに応じて、GPTやClaudeなど他のモデルと使い分けるのが賢い選択でしょう。
Googleサービスとのシームレスな連携や、Googleスライドへのエクスポート機能など、Gemini独自の強みを活かせる場面も多くあります。
今後のアップデートでさらなる進化が期待できるAIモデルです。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
